フォークリフト免許を無料・安く取る方法
公開 2026年10月1日 更新 2026年10月1日
フォークリフト免許(フォークリフト運転技能講習)は、講習所で受けると数万円かかります。
埼玉・愛知の講習所56か所の公式サイトを2026年10月に確認したところ、普通免許がある人の31時間講習は、真ん中の値で40,000円でした(料金が分かった40か所で集計)。
この費用を無料にしたり、安くしたりする方法は、主に次の4つです。
- ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング)を受ける
- 勤め先に費用を出してもらう
- 教育訓練給付金の対象講座を受ける
- 料金の安い講習所と、合った時間区分を選ぶ
それぞれの条件を、厚生労働省などの一次資料で確かめてまとめました。
1. ハローワークの職業訓練(ハロートレーニング)
受講料は無料、テキスト代は自己負担
ハローワークで仕事を探している人は、公的な職業訓練「ハロートレーニング」を受けられることがあります。
厚生労働省によると、次の2つは受講料が無料です。テキスト代などは自己負担です。
- 公共職業訓練(離職者訓練):主に雇用保険を受給している求職者が対象
- 求職者支援訓練:主に雇用保険を受給できない求職者が対象
出典:厚生労働省「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」
在職している人向けの訓練もありますが、こちらは原則として有料です。
訓練中にお金が出ることもある
厚生労働省の資料「ハロートレーニングの全体像」には、次のように書かれています。
- 公共職業訓練:受講中は、雇用保険の基本手当に加えて、受講手当(訓練日1日500円)、通所手当などが出る
- 求職者支援訓練:本人の収入が月8万円以下、世帯の収入が月30万円以下などの条件を満たすと、月10万円と通所手当などが出る
フォークリフトの講習が入ったコースの例
ハローワークインターネットサービスの訓練コース検索で、2026年10月1日に全国を「フォークリフト」で調べると、76件のコースが出てきました。
フォークリフトの講習だけのコースではなく、溶接や物流の仕事を学ぶコースの一部に入っていることが多いです。
愛知県の例を1つ紹介します(2026年10月1日にハローワークインターネットサービスで確認)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コース名 | 物流機械運転科 |
| 実施施設 | 中部職業能力開発促進センター(名古屋港湾労働分所) |
| 訓練期間 | 2027年1月6日〜6月25日(6か月) |
| 取得できる資格 | フォークリフト運転技能講習、玉掛け技能講習など6つ |
| 自己負担 | 32,000円(教科書代24,000円、その他8,000円) |
| 募集期間 | 2026年10月1日〜11月30日 |
| 対象 | 普通自動車以上の運転免許を持ち、ハローワークで求職申込みをした人など |
このコースは6か月かけて複数の資格を目指すものです。受講料は無料でも、教科書代などの自己負担があります。
受講するには、ハローワークでの相談と、ハローワーク所長の受講指示・支援指示・受講推薦が必要です。まずは住所を管轄するハローワークで相談してください。
2. 勤め先に費用を出してもらう
働いている人や、これから就職する人は、会社に費用を出してもらう方法があります。
入社前なら、求人を出している会社に「資格を取る費用を出してもらえるか」を聞いてみてください。辞めたときに費用を返す決まりがあるかどうかも、あわせて書面で確かめておくと安心です。
会社が使える「人材開発支援助成金」
会社が社員に訓練を受けさせると、国の「人材開発支援助成金」を受け取れる場合があります。申請するのは会社で、個人は申請できません。
「人材育成支援コース」の主な内容です(令和8年度版のリーフレットで確認)。
| 項目 | 中小企業 | 中小企業以外 |
|---|---|---|
| 対象の訓練 | 10時間以上のOFF-JT(職場の外で行う訓練) | 同じ |
| 訓練経費の助成率(正社員など) | 45% | 30% |
| 賃金の助成(1人1時間あたり) | 800円 | 400円 |
出典:厚生労働省「令和8年度版 人材育成支援コースのご案内」、人材開発支援助成金のページ
使うときの主な注意点です。
- 訓練を始める日の6か月前から1か月前までに、計画を労働局に出す
- 訓練の費用は、会社が全額負担していることが条件
- 訓練が終わった次の日から2か月以内に申請する
フォークリフト講習が対象になるかは労働局に確認を
詳しいパンフレットには、対象にならない訓練が書かれています。
その中に「法令で事業主に講習の実施が義務付けられているもの」があり、例として「法定義務のある特別教育」が挙がっています。1トン未満のフォークリフトの特別教育は、事業者に実施が義務付けられた特別教育の一つです(労働安全衛生規則第36条第5号)。
一方で、同じ箇所に「労働者にとって資格を取得するための法定講習等である場合は除く」とも書かれています。
ただ、フォークリフト運転技能講習の名前は、この部分には出てきません。使う場合は、計画を出す前に管轄の労働局に確かめてください。
出典:厚生労働省「令和8年度版 人材育成支援コースのご案内(詳細版)」の「対象とならないOFF-JT」
「無料で受けられる」という勧誘に注意
厚生労働省は、「『訓練経費』は無料になりません」というチラシで注意を呼びかけています。
助成金を受けるには、会社が訓練の費用を全額負担することが必要です。講習所などから返金やキャッシュバックを受けると、不正受給になるおそれがあります。
3. 教育訓練給付金(一般教育訓練)
自分で費用を払う人は、「教育訓練給付金」を使えることがあります。
フォークリフト講習も対象になりうる
厚生労働省の資料「教育訓練給付金の講座指定の対象となる主な資格・試験など」には、「フォークリフト運転技能講習」が載っています。
実際に、2026年10月1日付けの「一般教育訓練の再指定講座一覧」には、埼玉県や愛知県の講習所のフォークリフト運転技能講習も入っています。
ただし、指定は講座ごとです。同じ講習所でも、指定を受けていない講座は対象外です。申し込む前に、教育訓練講座検索システムで確かめてください。
もらえる金額
一般教育訓練給付金は、**本人が講習所に払った受講料などの20%**です(上限10万円)。
- 受講料4万円なら、8,000円
- 20%の額が4,000円を超えないときは支給されない(受講料2万円以下だと0円)
11時間の講習など、料金が2万円前後のコースでは、給付が出ないことがあります。
受け取れる人
次のどちらかに当てはまり、指定講座を修了した人が対象です。
- 受講を始める日に雇用保険に入っていて、入っていた期間が3年以上
- 雇用保険の資格を失った日(仕事を辞めた日の次の日)から受講を始める日までが1年以内で、入っていた期間が3年以上
初めて教育訓練給付金を受ける人は、雇用保険に入っていた期間が1年以上あれば対象です。
受講を始める日の前日から3年以内に、教育訓練給付金を受けたことがある人は対象外です。
手続き
講座を修了した次の日から1か月以内に、住所を管轄するハローワークで申請します。
受講前に、自分が対象かどうかをハローワークで確かめることもできます(支給要件照会)。電話では受け付けていません。
出典:ハローワークインターネットサービス「教育訓練給付金」、厚生労働省「教育訓練給付金」
4. 安い講習所と、合った時間区分を選ぶ
自分で払う場合は、講習所と時間区分の選び方で費用が変わります。
普通免許がある人の31時間講習は、埼玉・愛知の講習所で29,500円から58,300円まで差がありました(2026年10月、各講習所の公式サイトで確認)。
時間区分ごとの相場は、フォークリフト免許の費用の記事にまとめています。自分の区分は、区分の判定と料金の目安で調べられます。
講習所ごとの料金は、次のページで比べられます。
まとめ
| 方法 | 向いている人 | 自分の負担 |
|---|---|---|
| ハロートレーニング | ハローワークで仕事を探している人 | 受講料は無料、テキスト代などは自己負担 |
| 会社負担 | 働いている人、これから就職する人 | 会社しだい(助成金は会社が申請) |
| 一般教育訓練給付金 | 雇用保険に1年以上(初めての場合)入っている人など | 受講料の20%が戻る(上限10万円) |
| 講習所を比べる | だれでも | 同じ区分でも料金に大きな差 |
「無料」と書かれていても、テキスト代などがかかる場合があります。申し込む前に、自分の負担がいくらになるかを確かめてください。
よくある質問
- 働きながら職業訓練で無料で取れますか?
- 受講料が無料の離職者訓練・求職者支援訓練は、ハローワークで仕事を探している人が対象です。在職している人向けの訓練は、原則として有料です。働いている人は、勤め先の費用負担や教育訓練給付金を検討してください。
- 教育訓練給付金はいくら戻りますか?
- 一般教育訓練給付金は、本人が払った受講料などの20%です(上限10万円)。受講料が4万円なら8,000円です。20%の額が4,000円を超えないときは支給されません。厚生労働大臣の指定を受けた講座だけが対象です。
- 人材開発支援助成金は個人でも申請できますか?
- できません。人材開発支援助成金は、雇っている労働者に訓練を受けさせた事業主(会社)に支給される助成金です。
- 「完全無料」と書かれた講習は大丈夫ですか?
- 職業訓練のように本当に受講料が無料の制度もありますが、テキスト代などは自己負担です。助成金について、厚生労働省は「訓練経費は無料にならない」と注意を呼びかけています。条件をよく確かめてください。